- キャンプで気軽にコーヒーを楽しみたい
- ワイルドにコーヒーを飲んでカッコつけたい!
- 必要なアイテムは最小限に抑えたい
こだわりの道具を用意して野外でコーヒーを淹れている人をSNSやYouTubeでも多く見かけます。でも、「何か違うかも…」と感じている人も多いのではないでしょうか?アウトドアなのだからもっとワイルドに、もっとおおらかにコーヒーを楽しみたい派の人もいませんか…?

そんな人にはフィールドコーヒーがおすすめ!
この記事では、キャンプにぴったりのフィールドコーヒーの淹れ方や必要な道具を解説していきます。正確に分量を量って淹れるコーヒーとは違った魅力にきっと気づくはず。感性のまま淹れ、ブレまで楽しんでみてください!
- ライター・キャンプインストラクター
- キャンプ歴20年・ソロキャンプ歴12年
- キャンプ・料理メディアでの執筆実績多数
- キャンプギアの監修も行う


たなそう
【野趣あふれる味わい】フィールドコーヒーとは?


フィールドコーヒーは、スウェーデン・ノルウェーなど北欧の国の漁師や山仕事をする人の間で親しまれてきた歴史あるコーヒー。やかんで湯を沸かし、コーヒー豆を入れて煮出すだけのシンプルかつワイルドな手法を用います。
フィールドコーヒーのほか、地域によってコッカフェ、カウボーイコーヒー、ブッシュコーヒーなどとも呼ばれます。それぞれの呼び方の明確な定義や微妙な手法の違いはわかりかねますが、フィールドで淹れるコーヒーなのですからフィールドコーヒーでいいでしょう!


私は自宅では4:6メソッドでしっかりと分量を量り、味にブレが出ないようにしていますが、キャンプでは逆。できるだけ文明に頼らず、感性で淹れるフィールドコーヒーが性に合っています。野外ではおおらかであればあるほど、自由であればあるほど食べもの、飲みものがおいしく感じるものです。
そのほかにハンドドリップに比べて必要な道具が少なく済むのも大きなメリット。ケトルとコーヒー豆と水があればOKで、ドリッパーやペーパーフィルターなども不要です。
参考▶︎【沼に没入】4:6メソッドを取り入れたらもっとコーヒーが好きになった
【専用のコーヒーギア不要】焚火台とケトルがあればすぐにはじめられる


フィールドコーヒーを淹れるために準備するものは以下のとおり。ドリッパーなどのコーヒー専用アイテムは不要です。
キャンプギアを持っていない人も最低限以下のアイテムをそろえればフィールドコーヒーを楽しめます。デイキャンプでコーヒーを淹れてゆっくりするのも素敵な休日ですね。
- 焚火台
- ケトル
- コーヒー豆
- 水
- 薪
焚火台:好みのデザインのものを選べばOK


フィールドコーヒーを淹れる際は、できるだけ文明に頼らないのがおすすめです。
シングルバーナーやカセットコンロなどでお湯を沸かしてもOKですが、せっかくなので焚き火でワイルドにお湯を沸かしましょう。
できれば直火で焚き火をしたいところですが、多くのキャンプ場で直火は禁止されています。まだ焚火台を持っていない人はこの機会にお気に入りの焚火台を手に入れてみてください。



私はバンドック「Lotus」とCAMPING MOON「SOLO-A4G」をメインに使っています!




おすすめの焚火台
コーヒーを楽しみたいと考える人には料理も楽しみたい人が多いのではないでしょうか?勝手な偏見やそうであってほしいという私の願望かもしれませんが…。
フィールドコーヒーだけでなく、ワイルドな焚き火料理を楽しみたい人におすすめの焚火台をまとめておきましたので、ぜひ参考にしてください。
ブランド/ 商品名 | 商品画像 | 素材 | 重さ | 収納サイズ | 使用サイズ | 付属品 | 評価点 | レビュー数 | 税込価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
キャンピングムーン SOLO-A4G | ![]() ![]() | ステンレス | 約0.9kg ケース込 | 約33.5× 27.5×1cm | 約26.5× 41.5× 27.5cm | 収納ケース 五徳 | 4.3 | 382 | 3,280円~ |
TOKYO CAMP HAKOSUKA | ![]() ![]() | ステンレス | 約985g | 約32×22cm | 約40.2× 21.2× 26.8cm | 収納ケース | 4.5 | 8,880 | 4,980円~ |
ピコグリル 398 | ![]() ![]() | ステンレス | 約365g | 33.5×23.5×1cm | 38.5×26×24.5cm | スピット2本 収納ケース 日本語説明書 | 4.6 | 380 | 15,500円~ |
ピコグリル498 | ![]() ![]() | ステンレス | 約490g | 約35×25 ×1.8cm | 約41×28 ×21.5cm | スピット2本 収納ケース 日本語説明書 | 4.5 | 157 | 17,000円~ |
ユニフレーム 薪グリルソロ | ![]() ![]() | ステンレス | 約1.1kg | 約13.5×21×6.5cm | 約20.5×18×18.5cm | 収納ケース | 4.3 | 265 | 6,600円~ |
TOKYO CRAFTS マクライト2 | ![]() ![]() | ステンレス | 920g | 約30×20× 4cm | 約40×35× 32 cm | 収納ケース | 4.6 | 257 | 12,980円~ |
ZEN Camps NT Fire Stand | ![]() ![]() | ステンレス | 1.3kg | 約38×31cm | 51.3×22.5×29cm | 収納ケース 五徳 | 4.6 | 118 | 11,980円~ |



地面への影響を最小限に抑えるために焚き火シートも併用してほしいところです!安いものでOKです!
アルコールストーブを使うのも雰囲気◎
アルコールストーブを使ってお湯を沸かすのも好きです。焚き火とはまた違った雰囲気があっていいものです。



私はVARGO「ヘキサゴンウッドストーブ チタン」とトランギア「TRB25」のコンビを15年くらい使っています!







ヘキサゴンウッドストーブは、小枝を燃やしてミニ焚き火も楽しめます!お湯も余裕で沸かせますよ!
ケトル:悩む場合はおなじみのトランギアで間違いなし!


クッカーなどで代用できなくもありませんが、ケトルを使ったほうが圧倒的に雰囲気が出ます。カップラーメンを作ったり、スティックの飲み物を溶かしたりキャンプでは何かとお湯を沸かすことが多いので、ケトルはひとつ持っておいて損はないでしょう。



私はおなじみのトランギア「TR-325」を使っています!


コーヒー豆:まずは安価な豆で試すのがベター


フィールドコーヒーは家でコーヒーを淹れるのに比べてどっさりコーヒー豆を淹れるので、私はいい豆を使うのは躊躇してしまいます。まずはスーパーで売っている安い豆で試してみるのがおすすめです。
コーヒーの成分は「酸味→甘み→苦味・エグみ」の順に抽出されます。挽き目が細かいほど抽出効率が高まり、苦味やエグみもたっぷり抽出されてしまうので注意しましょう。



フィールドコーヒーはフレンチプレスの淹れ方と似ている部分が多いかなと思います。フレンチプレスでのおいしいコーヒーの淹れ方も参考にしてみてください!
参考▶︎【おすすめフレンチプレス】飲み比べが楽しいBODUM「CHAMBORD」を徹底レビュー!
贅沢にいくならお気に入りのロースターの豆やコーヒーサブスクでコーヒー豆を購入するのもいいでしょう。神経を研ぎ澄ませて味わいの違いを感じてみてください。



POST COFFEEを試す場合は、クーポンコード「coffee-g5f7uv」の入力を忘れずに!
↓詳細なレビューは以下記事で確認してください。




ミルで手引きするのも心落ち着く時間


はじめからコーヒーの粉を買うのもお手軽ですが、ぜひキャンプはゆったりと楽しんでほしいです。豊かな自然の中でミルを使ってコーヒー豆を挽く時間は、日常から解き放たれてリフレッシュできますよ。



私はTIMEMORE「C3S Pro」を使っています!


文明の力に頼らないのであればコーヒー豆を袋に移し、ペグハンマーや薪で叩いて割るのも刺激的な体験になるかもしれません。トントンコーヒーなるハンマーで叩く前提の豆も販売されているみたい…!
水:無難にミネラルウォーター
ワイルドを極めるのであれば湧水などを使いたいところですが、どこでも手に入るわけではありません。
私は自宅でそのまま飲んだり、コーヒーを淹れたりするのにも使うので、Amazonで安いミネラルウォーターを箱買いしています。キャンプに必要なぶんをナルゲンボトルに移し替えて持ち込むことも多いですね。


薪:現地調達が楽しい


市販の薪を1束は持っていくようにしますが、基本的には現地で落ちている枝などで賄います。現地のもので焚き火をするほうがワイルドな気分になりますよ。
枝を細かく切り分けるには、ナイフよりもノコギリが便利です。


【超簡単】フィールドコーヒーの淹れ方


フィールドコーヒーの淹れ方はとても簡単。沸かした湯にコーヒー粉を入れてしばらく待つだけです。
ここではあくまで私なりの淹れ方を紹介します。ぜひ紹介した方法に縛られず自由に淹れてみてください。失敗してもいいじゃないですか。おいしさよりも新しい体験を楽しみましょう!
お湯を沸かす
まずはケトルに水を注ぎ、火にかけます。薪の上に直で置くのがワイルド感があって好きです。
コーヒーは多く作り過ぎても飲み切れません。正確に計測はしませんが、私はだいたい300〜350mL(マグカップ1杯分くらい)くらいの湯を沸かすようにしています。



使っているケトルが0.6Lだからだいたい半分強くらい注いで沸かすイメージです!
沸騰直前でケトルを火からおろし、コーヒー豆を投入
沸騰直前でケトルを火からおろしてコーヒー豆を投入します。
コーヒー豆は粗挽きのものを使いましょう。細挽きを使うと苦味、エグみ成分も抽出されやすくなってしまいます。私が使っているTIMEMORE「C3S PRO」では20〜24クリックあたりに挽き目を調整して挽いていますよ。
多くの記事で目分量でどっさりコーヒー粉を入れると書かれています。私もどっさりとコーヒー豆を入れたいところですが、貧乏性が発動して少し抵抗があります…。
フィールドコーヒーはフレンチプレスの淹れ方とほぼ理論は同じだと思うので、普段フレンチプレスで淹れる際、私はお湯280gに対して16gのコーヒー豆を使っているので、気持ち多めの20gくらいを目安に投入しています。



私は1泊キャンプなら基本2日目の朝しかコーヒーを飲みません。
CAMPING MOON「ジュラルミンキャニスター」の小さい部屋にざっくりと1杯分のコーヒー豆を入れて出かけています!
再び火にかけ、豆が泡で覆われたら火からおろす
豆をケトルに投入したら再び火にかけ、沸騰させます。表面のコーヒー粉が泡で包まれたら火から下ろします。
一度沸騰させるのは、コーヒー粉の層の下層だけでなく、上層も等しくお湯に浸したいからです。長く高温で煮出してしまうと苦味やエグみが強くなってしまうので、コーヒー粉が泡を被ったらすぐ火から降ろすようにしています。
沸騰をさせなくてもマドラー的なものでコーヒー粉と湯を撹拌してもよいかもしれませんが、私は泡で粉を覆うほうがなんだかかっこいいのでそうしています。フィールドコーヒーについては味わいよりも雰囲気やかっこよさ、工程の楽しさを大切にしています。
フタをしてしばらく待機
あとはケトルにフタをしてしばらく待つだけです。時間に決まりはありません。
私はフレンチプレスでコーヒーを淹れる際にお湯を注いでから4分待つようにしているので、なんとなくそれくらいでいいかなという感覚がありますが、別に時間は計りません。
別の作業に没頭してしまったり、ぼーっと景色に目を奪われたりしてうっかり10分近く経ってしまうこともありますが、気にしません。それがその日のフィールドコーヒーの味わいです。安定した味を淹れるのではなく、ブレを楽しみましょう。
ケトル側面を枝でコンコン叩く
なんとなく時間が経ったらフタを開けてみて、お湯がしっかりコーヒー色になっているか確認してみてください。
これでOKと思ったら、ケトル側面を枝でコンコン叩いてください。振動でコーヒー粉が底に沈んでいきます。ケトルをぶんぶん振り回して遠心力でコーヒー粉を沈める方法もありますが、これまた枝でコンコン叩くほうが動きとして好きです。
もしかしたらぶんぶん振り回すほうがしっかりコーヒーとコーヒ粉を分離できるのかもしれません。それでも枝で叩きたい。なんならもはや分離できないとしても私は枝で叩きます。フィールドコーヒーを淹れるときの儀式的なものと捉えています。
静かにマグカップに注ぐ
いきおいよく注ぐとせっかく沈殿したコーヒー粉が舞い上がります。そーっと静かにマグカップに注ぎましょう。ケトルを大きく傾けて最後の1滴まで注ぎきると底に沈んだコーヒー粉も混入してしまうので、注意してください。
さぁ野趣溢れるフィールドコーヒーを味わってみてください。
ハンドドリップと飲み比べ!どっちがおいしい?


フィールドコーヒーがあまりおいしくないという人もよくききます。そこで、実際に同じ豆を使ってフィールドコーヒーとハンドドリップコーヒーを淹れて飲み比べてみました。
CHOOZE COFFEEのレギュラーを15g(挽き目はフィールドコーヒーと同じ)
- ケトル:トランギア「TR-325」+チタンマニア「ケトルノズル」
- ドリッパー:Zebrang「V60フラットドリッパー 01」
- ペーパーフィルター:V60用ペーパーフィルター
- 湯を300mLほど沸かす。沸騰直前で火からおろす
- ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、湯通ししてからコーヒー豆を入れる
- 1回目:のの字を描いて細く湯を50mLほど注ぐ。コーヒー豆全体に満遍なくかける
- 2回目:40数えたら2投目を100mLほど注ぐ。
- 3回目:20数えたら3投目を100mLほど注ぐ
- ドリッパーの湯が落ち切るまで待つ
個人的には味も悪くない!雰囲気と手軽さで私はフィールドコーヒーを選ぶ
その日の気分によってどちらを飲みたいか変わると感じています。
私は基本フィールドコーヒー、いい豆でおいしいコーヒーを淹れたいときはハンドドリップと使い分けていこうと思います。
2種の豆を持ち運びたいときはCAMPING MOON「コーヒーキャニスター」が便利


1回のキャンプで複数回コーヒーを淹れたい、2種類の豆を持ち込みたいという場合は、CAMPING MOON「コーヒーキャニスター」がおすすめ。収納スペースが2つに分かれていて、とても使いやすいですよ。


雰囲気抜群のフィールドコーヒーを楽しもう!
必要なアイテムも少なく、何よりワイルドな雰囲気を楽しめるフィールドコーヒー。また、キャンプの楽しみがひとつ増えるかもしれません。朝の清々しい空気の中、昼のまどろみの中、パチパチ燃える焚き火を眺めながら飲むフィールドコーヒーは、コーヒー理論を超越したおいしさがあります。ぜひ試してくださいね。
キャンプ場オーナーの方々へ!


キャンプ場の紹介記事を実際に施設を利用させていただいた上で執筆いたします!無料で執筆いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください!
※施設使用料はご負担いただきます。
※原則、近畿圏内の施設限定とさせていただきます。
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