梅田で1人軽く飲んだあともう1軒飲みに行こうという気分にはなれず、〆を探し求めて歩く。順当にラーメンが食べたい気分だったがこってりスープではなく、澄んだスープで、じんわり体を励ましてくれる優しいスープが飲みたい。
気づけば大学時代に一度だけ食べた揚子江ラーメンのあっさりしたスープを思い出していた。この辺だったよなと検討をつけて行った場所にはなく、Google mapで調べてみるとどうやらエッチ繁華街の中にあるようだ。昔行ったことのある店舗とは違うな。まぁこの店舗を目指してみよう。
エッチな店に行ってどーんと気持ちよくなってから焼肉をがむしゃらに食べて大酒を飲むような豪傑にも憧れるが、私はまったくそうではない。エッチな繁華街は落ち着かないので早く抜け出したい。
店に入ればエッチな空気ではなく、本場の空気が流れまくっている。というか滞留している。揚子江に来たのだなという気持ちが昂ってくる。水が提供されないが、気の弱い私は頼めない。私はよく水を提供され忘れるのだがなんでだ。こんなに存在感のある体をしているのに。私よりあとに来た人のグラスにリズミカルに氷が入れられ、水が注がれる音にただ耳をそば立てる。
シンプルなラーメンでもよかったのだが、せっかくなので排骨メン。水がない分、排骨で補うのだ。ぼーっとしていたらすぐに運ばれてきた。うまそう。鉢がどどーんとでかいのが今の気分にマッチする。繊細なのにダイナミック。
スープを一口啜ったら、すぐにあの時の味だとピンと来た。10年以上経っても舌は記憶している。何の変哲もない塩スープに思えるのに明らかに唯一無二だ。これでないとダメだという説得力に溢れている。排骨はしっかり味なのにスープの味を壊していない。異様に調和の取れた1杯に感服して店を出た。
これから我が常宿「大東洋」に戻り、軽く風呂に入ろう。そしてまだ飽き足らず、食堂で何か食べてしまうに違いない。
- 店名:揚子江ラーメン 名門
- 住所:大阪府大阪市北区堂山町17-1
- 電話番号:06-6316-1865
- 営業時間:12:00〜4:00
- 定休日:不明
- 駐車場:無
- 支払い方法:現金
新しい記事を書く励みになるので、もしよろしければ投げ銭で応援してください!
もちろん任意ですので、いくらでも無料で読んでください。もし人生が大きく変わるきっかけになった場合は、コメントつきで教えてくださるととってもうれしいです!